「既に決まっている運命ってないんですか?」
宿命と運命について

リーディングをする際に、時々「既に決まっている運命ってないんですか?」という質問を受けます。
この問いに対しての答えは、勿論色んな考え方が存在するので一概に言う事はできませんが、私が個人的に気に入っている考え方について、今日は書かせて頂きたいと思います。

スピリチュアルカウンセラーの江原啓之氏は、「宿命は素材」で、「運命は料理」だと語っていらっしゃいました。
私たちが生まれる前に決めて来た(と言われている)魂の「宿命」、例えば、生まれ落ちた国や時代、家族、持って生まれた遺伝子や身体性などが、江原さんのこの「宿命」に該当するようで、「変えられない部分」だそうです。
この生まれ持ったものを使って「どんな料理を作るのか」という部分が「運命」で、これは私たちの選択によって「変えられる部分」だといわれています。

じゃがいもは人参とは違いますし、どうやってもアボカドにもなれませんが、「それぞれが持っている素材を使って、自分だけの美味しい料理を作る事が出来る」という風に考えてみると、自分の人生の中に「自由」な部分が見つけやすくなったり、自分で「選ぶ」という力が、もしかしたら湧いて来やすくなるのではないかな、と感じています。

心理占星術研究家の鏡リュウジ先生は、「運命はあるかもしれないし、ないかもしれない」という風に、以前語っていらっしゃいました。
言い切ってしまう事で、私たちは分かりやすく思考にラベルを貼る事ができますし、自分の考えの正しさを主張すればする程、変えなければいけない「間違ったもの」ばかりが目についてしまうかもしれません。
「自分が考えている事が全てではないかもしれない」という風に考えてみると、異なる考え方との間にあるのは優劣ではなく、多様な美しさなのではないかな、と感じています。

「本当のところは、私には分からない」という、この余白を残した考え方が、今の私は気に入っています。
 
 
 
 

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